夕暮れの草原を黄金色に染めながら、太陽が富士の稜線へと沈んでいく。
夜の帳が降りると、空一面に散りばめられた星々が、まるでこの地に眠る子どもたちを見守るかのように瞬き始める。
僕が初めて「富士山こどもの国」を訪れたのは、富士の四季を300回以上歩いたあとだった。
けれど、ここに広がっていたのは、登山とも観光とも違う——“生きた自然と向き合う時間”だった。
火山の息吹を感じる大地の上で、子どもが笑い、親が焚き火を囲む。
それは単なるキャンプ場ではなく、「富士山とともに育つ」体験の場だ。
この記事では、自然体験の現場を何度も取材してきた僕の視点から、
パオ宿泊の魅力、手ぶらキャンプのコツ、そして夜空の下で心がほどける瞬間まで——
富士山こどもの国キャンプ完全攻略ガイドとして、余すことなくお伝えしたい。
1. 富士山こどもの国でキャンプする魅力とは?
標高800〜940m。富士山の南麓に広がる「富士山こどもの国」は、平地より平均5℃も涼しい高原キャンプが楽しめる場所だ。
真夏でも風が心地よく、夜になれば上着が欲しくなるほど。空を見上げれば、そこには満天の星。
——まるで、富士山の懐に抱かれて眠るような感覚になる。
僕がこの場所を好きな理由は、単なるキャンプ場ではないからだ。
「遊び」と「宿泊」その両方が、ひとつの大自然の中に融合している。
昼は水遊びや草原のアスレチックで全力ではしゃぎ、夜はパオやキャンプサイトでゆっくりと焚き火を囲む。
親も子も時間を忘れて笑ってしまう、そんな1日になる。
- 安全で整備の行き届いたキャンプサイト
- 年齢別に工夫された子ども向けアクティビティ
- 富士山を真正面に望むダイナミックなロケーション
特にすごいのは、どの季節に来ても“発見”があること。
春の芽吹き、夏の風、秋の草原、冬の澄んだ星空。
一度訪れたら「次はいつ来よう?」と計画を立てたくなるはずだ。
家族旅行、仲間とのキャンプ、学校の体験学習にもぴったり。
富士山を背景に過ごすキャンプは、写真では伝わらない“本物の思い出”になる。
そして、帰るころにはきっと——またこの場所に戻ってきたくなる。
2. パオ宿泊体験|モンゴル式ゲルで過ごす一夜
「富士山こどもの国」を語るうえで、絶対に外せないのがこのモンゴル式ゲル「パオ」での宿泊体験です。
初めて目にした瞬間、「おおっ!」と声を上げたのを今でも覚えています。
丸い屋根、木の骨組み、そして草原の真ん中に並ぶパオたち——まるで小さな冒険村に来たような気分になるんです。
中に入ると、想像以上に広々。木の香りがふわっと漂い、まるで秘密基地のようなワクワク感。
夜になると外はしんと静まり返り、パオの中はほんのりと温かくて心地いい。
外に出れば、そこには富士山を見上げながらの星空。非日常という言葉がぴったりの時間が流れます。
施設の概要
- 収容人数:最大5〜6名(家族利用にぴったり)
- 設備:ベッド・照明・テーブル・寝具(季節により暖房器具貸出あり)
- トイレ・炊事場は共用
宿泊料金
- 大人(高校生以上):約3,000〜3,500円
- 子ども(小・中学生):約1,500円
- 未就学児:無料
※料金は季節やプランにより変動あり。最新情報は公式サイト宿泊案内を参照。
体験者の声
- 「子どもがパオの形に大興奮!“ここに住みたい”って言ってました(笑)」
- 「夜は静かで星がすごくきれい。富士山のふもとで眠るなんて贅沢ですよね」
- 「冬は暖房器具を借りて快適。外は寒いけど、中はぬくぬくでした」
実際に泊まってみるとわかります。
“建物に泊まる”のではなく、“体験そのものに泊まる”という感覚。
パオでの一夜は、子どもにとっても大人にとっても忘れられない思い出になるはずです。
3. 手ぶらキャンプ&オートキャンプの選択肢
キャンプ好きの僕が「富士山こどもの国」をおすすめしたい理由のひとつが、
このキャンプスタイルの自由度の高さ。
テントや道具がなくてもすぐに始められる手ぶらキャンプと、
愛用ギアで思いきり楽しめるオートキャンプ。どちらを選んでもワクワクが止まりません。
手ぶらキャンプ
「キャンプってハードル高そう…」と思っている人こそ試してほしい。
この手ぶらキャンプは、本当に“手ぶらで”キャンプが始められます。
到着すると、すでにテントがきれいに設営済み。スタッフさんのサポートもあって、すぐに自然の中に飛び込めるんです。
- テント(設営済み・快適空間)
- 寝袋・マット
- BBQセット(コンロ・網・炭)
- ランタンなどの照明
あとは食材を持ってくるだけ。火を起こして、じゅうっと肉が焼ける音がした瞬間、誰もが笑顔になります。
キャンプ未経験でも「次はいつ来よう?」って思えるほど、手軽で楽しい!
オートキャンプサイト
一方で、ギア好きの人や経験者にはオートキャンプサイトが最高です。
車をテントのすぐ横につけられるから、荷物の積み下ろしもラク。
富士山を正面に見ながら、自分のスタイルでサイトを作り上げる。これがまた、たまらないんです。
- 1区画あたりの広さ:約10m × 10m
- 車の乗り入れ可能
- 電源付きサイトあり(要予約)
僕自身もここで何度かキャンプをしていますが、朝、テントの外に出た瞬間に目の前に富士山が現れるあの景色は、何度見ても心が震えます。
家族連れへのおすすめ
- キャンプ初心者 → 手ぶらキャンプで安心スタート
- 経験者・荷物が多い → オートキャンプで自由に満喫
どちらのスタイルでも、昼は水の国や草原の国で思いきり遊び、
夜は焚き火の炎を囲んで語り合う。そんな一日が待っています。
富士山のふもとで過ごすキャンプは、ただの“宿泊”じゃない。
自然そのものを遊び尽くす、最高の体験です。
4. キャンプで楽しめるアクティビティ
キャンプの醍醐味は、ただテントで寝ることじゃない。
「富士山こどもの国」のすごいところは、昼も夜もずっと楽しいこと。
どこに行っても“体験”が待っていて、子どもも大人も気づけば夢中になってしまいます。
焚き火とバーベキュー
キャンプといえばやっぱりこれ。焚き火とBBQ。
火を起こす瞬間のワクワク、炭火で焼ける音、煙の匂い。
それだけで、日常がどこか遠くに感じます。
焼きたてのお肉を頬張って「うまい!」と声を上げる子どもたち。
夜風にあたりながら焚き火を囲む時間は、まさにキャンプの“心臓部”です。
満天の星空観察
標高約900mのこの場所は、空気が本当に澄んでいる。
夜になると、空一面が星で埋め尽くされて、思わず息をのむほど。
「星って、こんなにあったんだ」と感じる瞬間です。
流れ星を見つけて子どもがはしゃぐ姿、富士山のシルエットが夜空に浮かぶ光景——もう言葉はいりません。
草原と水辺のアクティビティ
昼は「遊びの天国」。これが富士山こどもの国の真骨頂です。
- 草原の国ではポニー乗馬や羊とのふれあい
- 水の国ではカヌー体験やせせらぎで水遊び
- ハイキングコースを歩いて富士山の自然をじっくり観察
僕自身も取材中、気づいたらカヌーに乗ってました(笑)。
大人が本気で楽しめるアクティビティが多いのも、ここならではの魅力です。
季節ごとの楽しみ方
- 春: 桜と新緑の中でデイキャンプ。爽やかな風が最高。
- 夏: 水遊び×キャンプで一日中アウトドア満喫!
- 秋: 紅葉と澄んだ空気の中で焚き火。これぞ大人の癒やし。
- 冬: 雪遊び&ソリで子どもが大はしゃぎ!
季節ごとに全く違う表情を見せるのが、このキャンプ場の面白いところ。
「同じ場所なのに、来るたびに新しい発見がある」——それが富士山こどもの国の最大の魅力です。
自然の中で思いっきり遊んで、夜は星空の下で眠る。
それだけなのに、なぜこんなに楽しいんだろう?
そう感じながら、僕はまた次の季節の富士山を見に行きたくなるのです。
5. レビューから見るキャンプの評価
実際に「富士山こどもの国」でキャンプをした人たちの声を見ていると、
「ああ、やっぱりみんな感じることは同じなんだな」と思わずうなずいてしまいます。
体験者のレビューには、ワクワクがぎっしり詰まっているんです。
高評価のレビュー
まずは多くの人が絶賛しているポイントから。読んでいるだけでテンションが上がります。
- 「子どもが大喜び!昼は水遊び、夜は星空観察と一日中楽しめた」
- 「真夏でも夜は涼しくて快適。避暑地として最高」
- 「広い芝生で思いっきり遊びながらキャンプできるのが魅力的」
- 「パオ泊がユニークで、子どもにとって忘れられない体験になった」
どのレビューにも共通しているのは、「家族で思いっきり遊べた」「自然の中でリセットできた」という声。
実際に現地に行くと、芝生の上で走り回る子どもたちの笑い声が本当に絶えません。
その光景を見るだけで、「あぁ、来てよかった」と心から思えるんです。
注意点として挙げられる声
もちろん、準備しておいた方がいいポイントもあります。これを知っておくと、さらに快適に過ごせます。
- 「夜はかなり冷えるので防寒具は必須!」
- 「人気シーズンは予約が取りにくい。早めの計画が大事」
- 「食材は持参がベター。売店だけだとちょっと物足りないかも」
- 「園内がとにかく広い!移動用にカートがあると便利」
でも正直、この“注意点”さえ分かっていれば、あとは思いきり楽しむだけ。
レビューを通して見えてくるのは、「少しの準備で、最高の一日が待っている」ということです。
涼しさ、星空、芝生、そして富士山。
どれをとっても本物で、家族キャンプの入門にも、リピーターの心にも響く場所。
レビューを読めば読むほど、「よし、次の休みに行こう」と思わず予定を立てたくなるキャンプ場です。
6. 持ち物リストと準備のコツ
「富士山こどもの国」でのキャンプを快適に過ごすためには、
標高の高さや広い園内の環境を考慮した準備が大切です。
夏の必須アイテム
- 帽子・日焼け止め・サングラス
- 水着・サンダル(「水の国」で遊ぶ場合)
- 虫よけスプレー
- クーラーボックス(飲料・食材保存用)
冬の必須アイテム
- ダウンジャケットやフリースなど防寒着
- 手袋・ニット帽・ネックウォーマー
- スノーブーツや厚手の靴下
- ホッカイロ(夜は氷点下になることも)
季節を問わずあると便利なもの
- 懐中電灯やランタン(夜の移動用)
- 折り畳みイス・レジャーシート
- 予備のタオル・着替え
- 救急セット(絆創膏・消毒液など)
準備のコツ
- 予約は早めに:人気シーズンはすぐ満員になる
- 食材は持参:売店もあるが品数が限られるためBBQ用は事前準備がおすすめ
- 服装は重ね着が基本:標高差で体感温度が大きく変わる
持ち物と準備をしっかり整えておけば、
富士山の麓でのキャンプ体験を存分に楽しめます。
7. まとめ|富士山の麓でキャンプするという贅沢
「富士山こどもの国」のキャンプは、単なる宿泊体験ではありません。
草原に沈む夕日、夜空いっぱいの星、朝焼けに染まる富士山。
そのすべてが、ここでしか味わえない贅沢な時間を演出してくれます。
パオで過ごす特別な一夜、手ぶらで気軽に楽しめるキャンプ、家族で囲む焚き火。
どのスタイルを選んでも、子どもも大人も忘れられない思い出になるはずです。
富士山の麓でキャンプする──それは単なるレジャーではなく、
人生のアルバムに刻まれる物語になるでしょう。
8. 参考リンク集
※本記事の内容は2025年9月時点の情報をもとに執筆しています。最新の料金・宿泊条件・イベント情報は公式サイトをご確認ください。
▶ 施設全体の概要や料金・天気などを知りたい方は、「富士山こどもの国|料金・標高・天気・ライブカメラまで完全ガイド」をご覧ください。
▶ 水遊びやレビューの詳細はこちら、「富士山こどもの国の楽しみ方|水遊び・レビュー・実体験からわかる魅力」も参考にどうぞ。
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