富士山噴火ブログの信頼性は、一次情報・更新日・予測根拠の三点を照合すれば判断できます。
検索結果には行政の動きを伝える記事がある一方、予知夢やAIの独自計算で発生日を示す投稿、正しい防災情報に誤解を招く説明を混ぜた記事もあります。大切なのは、確認された事実・条件付きの想定・書き手の意見を一文ずつ分けて読むことです。
富士登山では、「何を持っていくか」以上に「どう揃えるか」で準備の負担が大きく変わります。
購入とレンタル、どちらが自分に合うのか迷ったら、装備選びで後悔しないための考え方をこちらの記事で整理しています。
富士山噴火ブログは信用できる?主要記事を一覧で検証
結論から言えば、発信者の肩書や文章の迫力だけでは、富士山噴火ブログの信頼性を判断できません。
今回確認した投稿を「投稿日・発信者・主張・根拠・判定・一次確認先」に分けると、違いがはっきり見えてきます。
投稿日・記事 発信者 主要な主張 示された根拠 判定 一次確認先
2026年8月8日「南海トラフ発生時期は誤認⁉️【大地震予知】」 「20250705過ぎても要注意な夢見ブログ」 予知夢をもとに長崎県や全国の地震発生時期へ注意を促す 本人が見た夢、後日発生した地震との対応付け 個人の体験談。地震・噴火の防災判断には使えない 気象庁の地震情報、富士山の火山活動解説資料
2026年8月12日付の一目均衡表・AI試算の投稿 元ネタで発信者名・記事名を確認できず 太陽周期や一目均衡表から「富士山噴火まであと4年?」と推測 過去の年数、相場分析の時間論、生成AIによる試算 噴火時期を示す火山学的根拠にはならない 気象庁の観測資料、火山噴火予知連絡会資料
2026年8月10日「南海トラフ巨大地震・富士山噴火・首都直下地震へのカウントダウン」 「BB@nneのブログ」 三つの災害が今後5~10年に必ず起きると紹介 京都大学名誉教授・鎌田浩毅氏の予測と説明 南海トラフ地震の時期に関する発言を、富士山噴火まで同じ期限で断定した可能性がある 鎌田氏の原発言、気象庁、地震調査研究推進本部
2026年7月29日「【議員】関東若手議員の会 公式研修in山梨」 都留市議会議員・小林けんた氏 富士山科学研究所の研修内容と火山防災の重要性を報告 7月28日の研修、会場・講師・質疑の記録 行政研修を知る入口として有用。ただし発言は参加者による要旨 山梨県富士山科学研究所、講師資料、富士山ハザードマップ
2026年2月25日「富士山噴火に備えて…」 神奈川県議会議員・石川巧氏 県議会一般質問と黒岩祐治知事の答弁を紹介 おざわ良央議員の質問、知事答弁、国のガイドライン 行政の対応方針を知る手掛かりとして有用 神奈川県議会会議録、内閣府ガイドライン
2025年12月25日「12/25 富士山噴火(危機管理)」 とみおか政幸氏 富士山の歴史、防災、車・通信・家屋への影響を説明 過去の噴火や一般的な防災情報 歴史と備えの一部は有益だが、噴石・車・通信・倒壊の説明には重大な混同がある 気象庁、内閣府、2021年改定富士山ハザードマップ、横浜市防災計画
2026年7月29日・31日、8月18日などの備蓄用品投稿 元ネタでは記事名・発信者を特定できず マスク、ゴーグル、防護用品などを推奨 商品説明や災害への不安 備蓄の入口にはなるが、個別商品の性能と広告表示の確認が必要 国家検定DS2、NIOSHのN95、自治体の備蓄案内
この表で重要なのは、記事を丸ごと「正しい」「誤り」と塗り分けていない点です。
たとえば議員ブログは、議会や研修で何が扱われたかを知る入口になります。しかし、議員本人が火山学の専門家とは限らず、研修講師や知事の発言も要約の過程で意味が変わる可能性があります。
反対に、個人ブログのすべてが無価値というわけでもありません。備蓄を見直すきっかけや、地域で抱かれている不安を知る材料にはなります。
ただし、噴火日時、危険範囲、避難の要否を決める根拠として使えるかは別問題です。そこには、気象庁や内閣府、自治体の一次資料との照合が欠かせません。
各ブログの主張を原資料と比べると何が分かる?
予知夢は体験談であり、科学的な噴火予測ではない
「20250705過ぎても要注意な夢見ブログ」の2026年8月8日付記事は、前年6月に見たという夢をもとに、2025年7月25~27日前後の長崎県の大規模地震や、8月12日前後の全国的な地震へ注意を促しています。
記事には、7月25日に長崎県を震源とするマグニチュード4.7の地震、7月30日にカムチャツカ地震が発生したとの追記があります。一方、「今後、長崎県で大地震が発生するという意味ではない」との注意書きもあります。
問題は、期間や地域を広く設定し、後から起きた地震を予測と結び付けると、どの結果でも「当たったように見える」ことです。外れた場合の判定条件が決まっていなければ、予測精度を検証できません。
判定:書き手の不安や夢の記録として読むことはできますが、富士山噴火や地震の発生日を判断する根拠にはなりません。
一目均衡表とAI計算では富士山の地下を観測できない
2026年8月12日付とされた投稿では、噴火間隔を太陽周期や一目均衡表に当てはめ、AIに試算させた結果として「富士山噴火まであと4年?」という見方が示されました。
一目均衡表は、価格や時間の関係を見るために考案された相場分析の手法です。火山性地震、地殻変動、火山ガス、熱活動、地下の圧力変化を測る観測方法ではありません。
生成AIも、質問文に与えられた数字や公開情報から文章を組み立てる仕組みです。AIへ噴火間隔を入力して得た年数は、富士山の地下を新たに観測した結果ではありません。
さらに、この投稿は元ネタだけでは発信者名と正式な記事名を特定できませんでした。追跡に必要な情報が不足していること自体も、信頼性を判断する材料になります。
判定:「あと4年」は防災上の期限として利用できません。計算式が再現できても、前提となる手法が火山学的に妥当とは限らないからです。
鎌田浩毅氏の「2035年前後」と富士山噴火は分けて読む
「BB@nneのブログ」は2026年8月10日、「南海トラフ巨大地震・富士山噴火・首都直下地震へのカウントダウン」を公開しました。
記事は三つの災害について、今後5~10年の間に「必ず起きる」と記し、京都大学名誉教授・鎌田浩毅氏の予測だと紹介しています。
ここで原媒体との照合が必要です。2026年3月12日に公開された鎌田氏へのインタビューでは、2035年をピークとする前後5年という見通しは南海トラフ巨大地震について述べられたものです。
富士山が将来再び噴火する活火山であることと、2030~2040年ごろに噴火すると科学的に確定していることは同じではありません。
BB@nneのブログ内にある「必ず起きる」「絶対に避けられない」という文章は、ブログ本文の表現としては確認できます。しかし、それが鎌田氏による三災害すべてへの同一条件の原文発言なのか、投稿者による要約なのかは、記事内に示された情報だけでは確認できません。
判定:専門家の警告を紹介する記事ではありますが、南海トラフ地震の時期予測を富士山噴火へ一括適用してはいけません。
小林けんた氏の記事は研修記録として読める
都留市議会議員・小林けんた氏は2026年7月29日、「【議員】関東若手議員の会 公式研修in山梨」を公開しました。
記事によれば、研修は7月28日に富士河口湖町役場の会議室で開かれ、講師は山梨県富士山科学研究所の吉本充宏氏でした。観測研究がハザードマップの基礎になることや、噴石、溶岩流、火砕流、降灰、火山ガスなどが説明されています。
記事中の「火山はちゃんと対応すればかなりの確率で生き残れる」という記述は、録音から起こした逐語引用であるとの説明がありません。そのため、吉本氏の原文引用ではなく、研修参加者が受け取った要旨として扱うのが安全です。
また、記事には「噴石は火口からせいぜい5キロほど」「火山灰は噴火後3時間で影響」「降灰30センチで避難が必要」などの数字があります。これらは火口位置、風向、降雨、建物条件などを伴うため、数字だけを別の記事へ転載すると意味が変わります。
判定:日時・会場・講師が明記された有用な研修報告です。ただし、個々の数値や発言は研究所資料や防災計画で再確認すべきです。
石川巧氏の記事は県の対策を追う入口になる
神奈川県議会議員・石川巧氏の「富士山噴火に備えて…」は、掲載ページ上では2026年2月25日付です。
記事は、神奈川県議会一般質問2日目に、おざわ良央議員が「富士山の降灰対策について」質問し、黒岩祐治知事が答弁した経緯を紹介しています。
知事答弁の要旨として、2025年3月の内閣府「首都圏における広域降灰対策ガイドライン」を受け、できる限り自宅などにとどまって生活を継続する考え方や、木造家屋の倒壊危険がある降灰量30センチ以上の地域では原則避難とする方針が記されています。
さらに、神奈川県の広域避難指針へ県と市町村の役割を反映すること、情報受伝達訓練を行うこと、灰の除去手順、仮置き場、最終処分を国・山梨県・静岡県などと検討することも紹介されました。
これは行政が実際に検討している内容を知る材料になります。ただし、ブログは議会会議録そのものではなく、知事答弁の要約です。
また、小田原市30センチ以上、三浦市10センチ以上という数字には、2004年公表のハザードマップを参照したとの説明があります。現在の判断では、2021年3月改定の富士山ハザードマップと、2025年3月28日公表の広域降灰対策ガイドラインも併読する必要があります。
判定:行政動向を知る入口として有用です。古い想定値と現行方針を同じ時点の情報として読まないことが重要です。

富士山噴火ブログで誤解されやすい数字と用語とは?
誤情報は、すべてが作り話とは限りません。正しい数字から条件だけが外れ、強い断定へ変わるケースもあります。
2026年7月の観測結果は何を示す?
気象庁地震火山部・火山監視警報センターが2026年8月10日に公表した「富士山の火山活動解説資料(令和8年7月)」では、火山活動に特段の変化はなく、静穏に経過し、噴火の兆候は認められないと評価されています。
同資料では、萩原監視カメラで山頂部の噴気は認められず、火山性微動と浅部の低周波地震も観測されていません。GNSS連続観測にも、火山活動によるとみられる変動はありませんでした。
月別地震回数の図から読み取れる2026年7月分は、高周波地震7回、深部低周波地震5回です。数字だけを見れば「地震が起きている」と不安になりますが、気象庁の総合評価は「地震活動は低調」です。
2026年8月21日時点の噴火予報は、噴火警戒レベル1「活火山であることに留意」です。これは「永久に安全」という意味ではありませんが、ブログが示した特定日の切迫説を裏付ける観測変化も確認されていません。
大きな噴石と広域降灰は同じ危険ではない
気象庁の分類では、火山灰は直径2ミリ以下、火山礫は2ミリを超えて64ミリ以下、火山岩塊は64ミリを超える固体噴出物です。
さらに防災情報では、風の影響をほとんど受けず弾道を描いて飛ぶ、おおむね20~30センチ以上のものを「大きな噴石」と呼びます。一方、細かな火山灰は上空の風に運ばれ、遠方まで到達します。
とみおか政幸氏は2023年2月7日付の別記事で、横浜市都筑区にも富士山の「火山弾」が飛来するとの趣旨を書いていました。しかし、横浜市の防災計画は、距離などの理由から市域には溶岩流や噴石の影響はないとし、主な影響を降灰と整理しています。
2021年3月改定の富士山ハザードマップでも、「大きな噴石」と「降灰・小さな噴石」は別の図で示されます。
横浜で警戒すべき中心的現象は、数メートル級の岩塊が弾道飛行してくることではなく、風で運ばれる火山灰による交通・健康・ライフラインへの影響です。
車が通行困難になる降灰量には条件がある
とみおか氏の2025年12月25日付記事には、火山灰が少し積もっただけで車が走行不能になり、下り坂ではブレーキをかけても止まらないとの趣旨の説明があります。
しかし、一律に「少しでも走れない」とするのは正確ではありません。
内閣府が2025年3月28日に公表した「首都圏における広域降灰対策ガイドライン」の参考資料では、二輪駆動車が通行困難となる目安として、乾燥時約10センチ、降雨時約3センチが示されています。
それ未満でも視界不良、スリップ、フィルターの目詰まり、路面標示の見えにくさは起こり得ます。逆に、灰があるからすべての車が同じ瞬間に走行不能になるわけでもありません。
数字には「乾いているか、ぬれているか」「二輪駆動か四輪駆動か」「勾配や視程はどうか」という条件があります。条件を削った断言は、危険を分かりやすくするのではなく、判断を粗くしてしまいます。
降灰30センチはどのような意味?
同じ内閣府ガイドラインでは、降雨時に30センチ以上の火山灰が堆積した場合、灰の重みによって木造家屋が倒壊する可能性が示されています。
これは、灰がわずかに付着しただけで家が倒れるという意味ではありません。降灰の厚さ、含水状態、建物の構造、老朽化、屋根形状などが危険度を左右します。
石川氏や小林氏の記事に登場する「30センチで避難」という数字も、こうした条件を伴う行政上の目安として読まなければなりません。
ラジオや固定電話を一括して「無力」としない
とみおか氏の記事には、降灰中はテレビ、スマートフォン、ラジオなど電波を使う機器がほぼ無力になるとの趣旨の記述もあります。
実際には、通信障害の原因は一つではありません。利用集中による輻輳、基地局の停電、非常用電源の燃料切れ、アンテナへの湿った灰の付着などが考えられます。
家庭の固定電話も、局から給電される電話機、光回線とルーターを使う電話、電源が必要な多機能端末では条件が異なります。「固定電話なら必ず使える」とも、「ラジオまで無力」とも断定できません。
電池式ラジオは、通信回線が混雑した際の重要な代替手段です。ブログの極端な説明を信じてラジオを備えから外せば、かえって情報入手経路を減らすことになります。

登山靴、レインウェア、ザック、防寒着……必要なものを一つずつ揃えていくと、意外と悩むポイントが増えてきます。
しかも、すべてを購入することだけが正解とは限りません。
僕ならどこまで揃え、どこからレンタルを考えるのか。富士登山の装備を無理なく準備する方法をこちらの記事で詳しくまとめました。
初めて登る方でも、数分で全体像をつかめます。
予言と公的情報を見分ける7つの基準
富士山噴火ブログは、次の七つを順に確認すると評価しやすくなります。
1.特定の噴火日を断定していないか
現在の火山学では、富士山の噴火日を数年前から日付指定する方法は確立されていません。
予知夢、占星術、数字の一致、太陽周期、相場分析、AIへの質問だけで示された日付は、気象庁の噴火予報とは別物です。
2.正式な資料名と公表日があるか
「国が発表した」「専門家が警告した」だけでは不十分です。
発表主体、資料名、公表日、対象地域、前提条件が書かれていれば、原資料までたどれます。更新日だけが新しく、根拠としている地図が2004年版という場合もあるため、資料そのものの日付を確認してください。
3.原文引用と投稿者の要約を区別しているか
かぎ括弧が付いていても、逐語録とは限りません。
研修参加者によるメモ、議員による答弁要旨、別媒体の記事を読んだ感想は、それぞれ情報の段階が異なります。「誰が実際に言った言葉なのか」を確認する必要があります。
4.観測事実とシミュレーションを分けているか
火山性地震の回数、火山性微動の有無、GNSS、噴気などは観測事実です。
降灰分布や溶岩流到達域は、噴火規模、火口位置、風向、雨、地形などの条件を置いた想定です。ハザードマップの範囲内だから、次の噴火で必ず到達するという意味ではありません。
5.歴史の前後関係を因果関係へ変えていないか
1707年の宝永地震後に、同年12月16日から富士山の宝永噴火が始まったことは確認された事実です。気象庁資料では、噴火は月末まで断続的に続き、その日のうちに江戸へ降灰し、川崎では約5センチ積もったとされています。
しかし、この一例だけから「南海トラフ地震の後は富士山が必ず噴火する」とは言えません。
実際、小林氏の研修記事でも、南海トラフ地震と富士山噴火は単純には連動していないとの説明が記録されています。大地震が火山周辺の状態へ影響し得ることと、次の噴火日時を決められることは別です。
6.強い言葉に条件が付いているか
「車は走れない」「家が倒れる」「通信が使えない」という説明には、降灰量、降雨、車種、建物構造、停電時間などの条件が必要です。
条件を外して危険だけを最大化した記事は、注目を集めても適切な行動にはつながりにくくなります。
7.訂正と再検証ができるか
信頼できる発信者でも誤ることはあります。重要なのは、修正日、修正箇所、新しい根拠を読者へ示せるかです。
予測が外れるたびに期間や地域を広げ、後から起きた小さな地震まで「的中」に含める方法では検証できません。外れたと判定できる条件があるかは、予言と科学的評価を分ける重要な境目です。
僕が考える富士山噴火ブログの読み方と今後の見通し
僕は富士山を歩くとき、一つの雲だけで天候を決めません。風、気圧、雨雲、足元の状態、山小屋からの情報を重ねます。
噴火情報も同じです。印象的な一投稿より、複数の観測と公的発表を重ねた方が、現在地を正確につかめます。
私見では、富士山噴火ブログを評価する最も有効な方法は、記事単位の白黒判定ではなく、主張を一文ずつ分解することです。
とみおか氏の記事なら、富士山が活火山であること、1707年に宝永噴火が起きたこと、防災準備が必要だという方向性には根拠があります。一方、横浜への大きな火山弾、少量の灰での一律な走行不能、ラジオの無力化は、公的資料と照合すると修正が必要です。
石川氏の記事は、神奈川県の対応方針を知る入口として価値があります。しかし、2004年の降灰想定と2025年の行動ガイドラインは、作成目的も時点も異なります。
小林氏の記事も、富士山科学研究所の研修内容を具体的に残した点は有益です。ただし、講師の発言を再利用するときは「吉本氏の原文」ではなく、「参加者がまとめた要旨」と明記すべきでしょう。
鎌田氏の事例は、転載で意味が変わる危険をよく示しています。南海トラフ巨大地震について語られた「2035年前後」という見通しを、富士山噴火や首都直下地震まで同じ期限で確定した話へ広げれば、元発言とは別の主張になります。
今後も、大きな地震や富士山を扱うテレビ番組の放送後には、「カウントダウン」「専門家が断言」「AIが計算」といった記事が増えると考えられます。
その際に最初に見るべきなのは、刺激的なタイトルではありません。気象庁の最新資料に火山性地震、微動、地殻変動、噴気などの変化が記録されているかです。
2026年8月21日時点では、富士山は噴火警戒レベル1「活火山であることに留意」で、2026年7月の気象庁資料も活動に特段の変化はないと評価しています。
この事実は「将来も噴火しない」という保証ではありません。同時に、「予言された日が迫っている」という証拠でもありません。
防災へつなげるなら、ブログを読んだ直後に大量の商品を買うより、居住地の最新ハザードマップ、自治体の避難方針、気象庁の情報を確認する方が先です。備蓄についても、水、常用薬、携帯トイレ、調理不要の食品、電池式ラジオ、モバイル電源、顔に合うDS2またはN95規格のマスク、密閉性のあるゴーグルという基本から点検すれば十分です。
なお、防じんマスクは火山灰の粒子対策であり、火山ガスを除去する装備ではありません。この違いを説明せず、万能の防災用品のように販売する記事にも注意が必要です。
霧に隠れる富士は、人の心の迷いに似ています。輪郭が見えないときほど、私たちは空白へ都合のよい未来を描き足してしまいます。
だからこそ、備えは予言が当たる日に始めるものではありません。静かな日に原資料を開き、自分の地域で想定される現象を知ることが、不確実な火山と暮らすための確かな足場になります。
まとめると、富士山噴火ブログは関心を持つ入口として利用できますが、噴火日時や避難行動を決める最終根拠にはできません。
一次情報、更新日、予測根拠、引用の原文、想定条件、訂正履歴を確認し、気象庁、内閣府、富士山火山防災対策協議会、自治体の最新資料と照合してください。それが、予言と防災情報を見分け、不安を現実的な備えへ変える方法です。
よくある質問
富士山が噴火する日を予測したブログは信用できますか?
予知夢、占い、太陽周期、一目均衡表、AIの独自計算だけで特定日を示す記事は、科学的な噴火予報として扱えません。気象庁の噴火警報、火山活動解説資料、自治体の避難情報を確認してください。
噴火警戒レベル1なら富士山は安全ですか?
気象庁の正式な表現は「活火山であることに留意」です。2026年7月は活動に特段の変化がないと評価されていますが、将来の噴火可能性がなくなったという意味ではありません。
政治家や専門家を紹介するブログなら正確ですか?
肩書だけでは判断できません。議会会議録、研修資料、本人のインタビューなどを確認し、ブログ内の文章が原文引用なのか、発信者による要約なのかを区別することが大切です。
執筆:神楽 岳志(登山エッセイスト|富士山研究家|自然体験ストーリーテラー)
富士登山の準備で迷いやすいのが、「本当にこの装備を全部買う必要があるのか」という問題です。
頻繁に山へ行く人と、まずは富士山に挑戦したい人では、合理的な揃え方も変わります。
大切なのは、費用だけで決めるのではなく、安全性や使う頻度まで含めて考えること。
購入とレンタルの違いが分かれば、自分に必要な装備もかなり整理しやすくなります。
富士登山の装備レンタルをどう使えばいいのか、詳しくはこちらの記事で確認できます。
全部読む必要はありません。気になるところだけ拾い読みしてみてください。


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