富士山女子駅伝2020は名城大学が2時間21分38秒の大会新で3連覇し、3年連続2冠を達成しました。
2020年12月30日、静岡県富士宮市・富士市で第8回大会が開催されました。名城大学は7区間のうち4区間で区間賞を獲得し、2位の大東文化大学に2分38秒差をつけています。
この記事では、大会公式結果を基に全21チームの総合順位、区間賞、レース展開、ESR・NSRの意味、無観客開催の背景まで整理します。
富士山を眺めながら過ごせるグランピングは、施設によって景色も過ごし方もかなり違います。
「どこを選べばいい?」と迷ったら、富士山周辺のグランピング選びをまとめた記事を先に見ておくとイメージしやすいです。
富士山女子駅伝2020の結果は?名城大学が大会新で3連覇
富士山女子駅伝2020は、名城大学が2時間21分38秒の大会新記録で優勝しました。2位は大東文化大学、3位は立命館大学です。
大会概要は次の通りです。
- 大会名:2020全日本大学女子選抜駅伝競走
- 通称:富士山女子駅伝
- 開催日:2020年12月30日(水)
- スタート時刻:午前10時
- 開催地:静岡県富士宮市・富士市
- スタート:富士山本宮浅間大社前
- フィニッシュ:富士総合運動公園陸上競技場
- コース:7区間43.4km
- 出場チーム数:21チーム
- 優勝:名城大学、2時間21分38秒
- 2位との差:2分38秒
当日の朝は雨と濃霧が見られましたが、スタート時には曇りとなり、気温は10.5度でした。沿道での観戦自粛が求められ、フィニッシュ会場も無観客という異例の条件で行われています。
富士山女子駅伝2020の総合順位一覧
大会公式サイトの「2020富士山女子駅伝 総合順位」に掲載された正式結果は次の通りです。
順位 大学名 総合記録
1位 名城大学 2時間21分38秒(大会新)
2位 大東文化大学 2時間24分16秒
3位 立命館大学 2時間27分00秒
4位 松山大学 2時間27分42秒
5位 大阪学院大学 2時間27分53秒
6位 城西大学 2時間27分59秒
7位 日本体育大学 2時間28分21秒
8位 関西大学 2時間29分19秒
9位 福岡大学 2時間30分16秒
10位 関西外国語大学 2時間30分51秒
11位 順天堂大学 2時間31分13秒
12位 佛教大学 2時間31分47秒
13位 東洋大学 2時間32分03秒
14位 京都産業大学 2時間32分08秒
15位 拓殖大学 2時間32分47秒
16位 東北福祉大学 2時間33分04秒
17位 京都光華女子大学 2時間33分12秒
18位 東京農業大学 2時間33分31秒
19位 玉川大学 2時間33分47秒
20位 中央大学 2時間34分24秒
21位 神戸学院大学 2時間34分43秒
名城大学は1区を首位から6秒差の4位で終えると、2区で総合首位へ浮上しました。それ以降は一度も先頭を譲っていません。
ただし、レース全体が最初から最後まで一方的だったわけではありません。最長の5区では大東文化大学が44秒差まで迫り、名城大学が6区と7区で再び突き放す展開となりました。
3位以下も接戦です。3位の立命館大学から7位の日本体育大学までは1分21秒差で、表彰台と上位入賞をめぐる争いは最後まで続きました。
富士山女子駅伝2020の区間賞は?全8選手を一覧で紹介
富士山女子駅伝2020では、同タイムで2人が区間賞となった3区を含め、合計8選手が区間賞を獲得しました。
名城大学は2区、4区、6区、7区の4区間を制しています。
区間 距離 区間賞選手 大学・学年 区間記録 記録区分
1区 4.1km 赤堀かりん 日本体育大学・2年 13分04秒 -
2区 6.8km 和田有菜 名城大学・3年 20分40秒 ESR
3区 3.3km 保坂晴子 日本体育大学・1年 10分22秒 -
3区 3.3km 花田咲絵 順天堂大学・4年 10分22秒 -
4区 4.4km 山本有真 名城大学・2年 13分55秒 ESR
5区 10.5km 鈴木優花 大東文化大学・3年 34分29秒 -
6区 6.0km 増渕祐香 名城大学・1年 19分31秒 NSR
7区 8.3km 小林成美 名城大学・2年 28分26秒 NSR
ESRとNSRの意味
公式結果に記載された略号の意味は、次の通りです。
- ESR:Equal Section Record(区間タイ記録)
- NSR:New Section Record(区間新記録)
- NGR:New Game Record(大会新記録)
2区の和田有菜選手は、2019年大会で全日本選抜の五島莉乃選手が記録した20分40秒に並びました。4区の山本有真選手は、自身が2019年大会で出した13分55秒と同タイムです。
一方、6区の増渕祐香選手と7区の小林成美選手は、それまでの区間記録を更新しました。ESRとNSRは同じ「好記録」でも意味が異なるため、結果を読む際には区別が必要です。
なお、7区の小林選手の正式な区間記録は28分26秒です。大会公式の2020年結果一覧と名城大学公式発表に記載され、6区終了時の1時間53分12秒から総合2時間21分38秒を差し引いても一致します。
各区間で何があった?富士山女子駅伝2020のレース展開
富士山女子駅伝2020は、2区の名城大学による逆転、5区の大東文化大学による追撃、6区と7区の区間新が勝負の核心でした。
1区から2区|6秒差でつなぎ、和田有菜が首位へ
4.1kmの1区では、日本体育大学2年の赤堀かりん選手が13分04秒で区間賞を獲得しました。
大阪学院大学の戸田朱音選手が13分07秒で2位、関西大学の小杉真生選手が13分08秒で3位。先頭から3位までが4秒差という接戦です。
名城大学の髙松智美ムセンビ選手は13分10秒の区間4位でした。名城大学公式のレース報告によると、髙松選手は1.5km付近で前に出てレースを動かし、首位と6秒差でたすきを渡しています。
この6秒は、優勝争いにおいて十分に挽回できる差でした。1区で無理に勝ち切るのではなく、後続の和田選手が攻められる位置を確保したことが、結果的に理想的な流れを生みます。
2区では名城大学3年の和田有菜選手が、1km過ぎに先頭へ立ちました。6.8kmを20分40秒で走り、区間記録に並ぶESRを記録しています。
2区終了時の名城大学は33分50秒。2位の立命館大学に50秒、3位の大東文化大学に1分の差をつけました。
名城大学公式の取材で、和田選手は自分らしく走れたことが区間タイ記録につながったと振り返っています。2020年は日本選手権1500mでの転倒など納得できないレースもあったため、富士山女子駅伝での快走は本人にとっても大きな意味を持ちました。
3区から4区|首位を維持し、山本有真が1分27秒差へ
3.3kmの3区では、日本体育大学1年の保坂晴子選手と順天堂大学4年の花田咲絵選手が、ともに10分22秒で区間賞を分け合いました。
名城大学の鴨志田海来選手は10分30秒。名城大学は44分20秒で総合首位を守り、2位立命館大学との差は45秒でした。
鴨志田選手は静岡県の島田高校出身で、2019年大会には静岡県学生選抜の選手として出場しています。2020年は名城大学の選手として初めて富士山女子駅伝を走りました。
区間賞ではなくても、先頭の位置を守って次の主力へつなぐことには明確な価値があります。駅伝では、すべての区間で最速を狙うだけでなく、チーム全体のリズムを崩さない走りも勝敗を左右します。
4区では名城大学2年の山本有真選手が13分55秒を記録。2019年に自身が樹立した区間記録に並び、2年連続で4区の区間賞を獲得しました。
4区終了時の名城大学は58分15秒。2位の立命館大学に1分27秒、3位の大東文化大学に1分41秒のリードを築いています。
山本選手は2020年度、けがの影響でチームと同じ練習ができない時期もありました。それでも前年と同じ記録で走り切った事実には、一発の好走ではない再現性が表れています。

5区|鈴木優花が44秒差まで追い上げる
10.5kmの最長5区では、大東文化大学3年の鈴木優花選手が34分29秒で区間賞を獲得しました。
立命館大学の中田美優選手が35分02秒で区間2位、名城大学4年の加世田梨花選手が35分26秒で区間3位です。
大東文化大学は鈴木選手の快走によって総合3位から2位へ浮上。名城大学との差を1分41秒から44秒まで縮めました。
5区終了時順位 大学名 通過記録 首位との差
1位 名城大学 1時間33分41秒 -
2位 大東文化大学 1時間34分25秒 44秒
3位 立命館大学 1時間34分44秒 1分03秒
5区は各大学がエースを配置する重要区間です。鈴木選手は区間2位に33秒差をつけ、名城大学の独走に緊張を取り戻しました。
一方、名城大学の加世田選手は、過去2大会で5区の区間賞を獲得していましたが、2020年は本来の走りができなかったと振り返っています。
それでも加世田選手は区間3位にとどめ、首位を守りました。筆者としては、この走りを単純な失速とは評価できません。相手エースが大きく伸ばした区間で順位を失わず、44秒の余裕を残したことが、6区以降の反撃を可能にしたからです。
6区から7区|増渕祐香と小林成美が連続区間新
6区では名城大学1年の増渕祐香選手が19分31秒の区間新記録を樹立しました。
大東文化大学大学院1年の関谷夏希選手も、従来記録を上回る19分35秒で区間2位。城西大学1年の伊藤柚葉選手が19分52秒で区間3位に入りました。
上位3人のうち増渕選手と伊藤選手は大学1年生です。若い選手が終盤の6kmで上位を占めたことは、翌年度以降の勢力図を考えるうえでも注目されました。
増渕選手は、5区で44秒差まで迫られた直後にたすきを受けています。本人も強い選手に追われる展開に緊張したと名城大学公式の取材で明かしていますが、関谷選手を4秒上回り、リードを48秒へ広げました。
最終7区では、名城大学2年の小林成美選手が28分26秒の区間新記録を樹立しました。
7区は8.3km、高低差169mの上りを含む難区間です。小林選手は従来の区間記録を13秒更新し、区間2位の大東文化大学・山賀瑞穂選手に1分50秒差をつけました。
小林選手は全日本大学女子駅伝後に足の甲を痛め、日本選手権10000mへの出場を見送って富士山女子駅伝に照準を合わせていました。大会前に万全とは言い切れない時期があったからこそ、区間新の価値はさらに大きく見えます。
6区終了時に48秒だった総合差は、フィニッシュで2分38秒まで拡大しました。小林選手は優位を守るだけでなく、最後の8.3kmで大会新記録を決定づけたのです。

せっかく富士山の近くまで行くなら、「泊まる場所」そのものも旅の楽しみにしたいところです。
実は富士山周辺には、景色を楽しむ施設、食事を楽しむ施設、プライベート感を重視した施設など、選択肢があります。
何を基準に比べればいいのか、富士山グランピングの特徴と選び方をこちらの記事でまとめました。
候補を探し始める前に、ざっと目を通しておくだけでも選びやすくなります。
富士山女子駅伝2020はなぜ無観客開催になった?
富士山女子駅伝2020は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、沿道での応援・観戦自粛とフィニッシュ会場の無観客措置を実施しました。
大会実行委員会は、日本陸上競技連盟のロードレース再開に関するガイダンスと、静岡県、富士宮市、富士市の感染予防対策を踏まえて準備を進めています。
大会関係者の体調管理を行い、密閉・密集・密接の「3密」を避ける運営が求められました。感染状況によっては開催を断念する可能性も事前に示されています。
出場体制にも影響がありました。
- 2020年11月19日:全日本大学選抜の不出場を決定
- 2020年11月27日:静岡県学生選抜の不出場を発表
- 2020年12月24日:大阪芸術大学がチーム関係者の感染判明を受けて出場辞退
- 2020年12月30日:21チームで大会を開催
主催は公益社団法人日本学生陸上競技連合、共催は静岡県、富士市、富士宮市です。全日本大学女子選抜駅伝競走実行委員会が運営し、スズキ株式会社が特別協賛しました。
富士山本宮浅間大社前から始まるこの大会は、地域の風景と沿道の応援が大きな特色です。しかし2020年は、選手の安全と大会継続を優先し、歓声のないコースでたすきがつながれました。
これはレース結果から切り離せない背景です。観客からの位置情報や声援を得にくい状況では、選手自身のペース感覚とチーム内の信頼が、例年以上に重要だったと考えられます。
名城大学の3連覇は何がすごい?大会記録と2冠の位置づけ
名城大学は2018年に富士山女子駅伝で初優勝し、2019年、2020年と勝利して大会3連覇を達成しました。
2020年10月25日の全日本大学女子駅伝も2時間02分57秒で制しているため、同年度の大学女子二大駅伝で2冠を達成しています。名城大学にとっては3年連続の2冠でした。
さらに、2018年の全日本大学女子駅伝から2020年の富士山女子駅伝まで、二大駅伝で6大会連続優勝となっています。
大会新記録は従来記録を何秒更新した?
現在の区間構成に近い第5回大会以降の大会最高記録は、名城大学が2018年に出した2時間22分50秒でした。
2020年の2時間21分38秒は、この記録を1分12秒更新しています。距離はいずれも43.4kmですが、大会史では途中にコースや区間構成の変更があるため、記録比較では同じコース区分を確認することが重要です。
参考として、第1回大会の2013年には立命館大学が43.4kmを2時間21分48秒で走っています。2020年の名城大学は、このタイムよりも10秒速い記録でしたが、大会公式はコース変更後の区分に基づいて大会記録を整理しています。
名城大学の勝因は区間賞4個だけではない
ここからは、公式結果と関係者の振り返りを踏まえた僕の考察です。
名城大学の勝因は、次の三つに整理できます。
- 1区で首位から6秒差にとどめ、2区の逆転につなげた
- 5区で追い上げられても首位を守り、6区で流れを押し返した
- 高低差169mの7区に小林成美選手を置き、大会新まで突き放した
最も重要なのは、4人の区間賞獲得者が異なる学年だったことです。和田有菜選手が3年、山本有真選手と小林成美選手が2年、増渕祐香選手が1年でした。
エースだけに力を集中させるのではなく、複数の学年に勝負できる選手がいました。4年生が卒業したあとも戦力を維持できる構成であり、3連覇を一時的な成功で終わらせない選手層が見えます。
米田勝朗監督は大会後、誰かが思うように走れないときに別の選手が補う「全員駅伝」だったと評価しました。5区で苦戦した主将・加世田梨花選手を、1年生の増渕選手と2年生の小林選手が連続区間新で支えた展開は、その言葉を数字で証明しています。
一方、米田監督は目標としていた全区間区間賞に届かなかったことや、激しいメンバー争いによる調整の難しさも課題に挙げています。
名城大学では、5000mで15分44秒13を記録した荒井優奈選手でさえ補欠に回りました。強い選手が多いことは明らかな利点ですが、選考へ向けて練習強度が上がり、本番までに疲労を抜く難しさも生まれます。
僕は、2020年の優勝を「完成されたチームの圧勝」だけで片づけるべきではないと考えます。5区では追撃を受け、主将は悔しさを残し、監督も調整面の課題を認めました。
それでも首位を失わず、若い選手が最後に記録を更新した。この立て直す力こそ、名城大学が3年連続2冠を達成できた本当の強さでしょう。
富士は遠くから見れば一つの美しい峰ですが、麓から頂まで進めば斜面の性質は絶えず変わります。2020年の名城大学も、一人の速さではなく、異なる役割を担う7人が一つの頂へ向かったチームでした。
まとめ|富士山女子駅伝2020は名城大学が3連覇
富士山女子駅伝2020は、2020年12月30日に富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場までの7区間43.4kmで開催されました。
優勝は名城大学で、記録は2時間21分38秒の大会新。2位の大東文化大学に2分38秒差をつけ、富士山女子駅伝3連覇と3年連続の大学女子駅伝2冠を達成しました。
名城大学は2区の和田有菜選手、4区の山本有真選手が区間タイ記録、6区の増渕祐香選手、7区の小林成美選手が区間新記録で区間賞を獲得しています。
最長5区では大東文化大学の鈴木優花選手が区間賞を取り、44秒差まで迫りました。しかし名城大学は6区と7区で再加速し、従来の大会最高記録を1分12秒更新しました。
無観客で行われた静かな年末のレースにも、数字だけでは測れない攻防がありました。公式記録を区間ごとにたどると、名城大学が追われたあとに押し返した強さと、21チームがつないだたすきの重みが鮮明に浮かび上がります。
よくある質問
富士山女子駅伝2020の優勝校と記録は?
名城大学です。2時間21分38秒の大会新記録で優勝し、大東文化大学に2分38秒差をつけました。
名城大学は富士山女子駅伝2020で何連覇しましたか?
2018年、2019年、2020年と優勝し、3連覇を達成しました。全日本大学女子駅伝と合わせた年間2冠も3年連続です。
ESRとNSRは何を意味しますか?
ESRは区間タイ記録、NSRは区間新記録です。2020年大会では和田有菜選手と山本有真選手がESR、増渕祐香選手と小林成美選手がNSRを記録しました。
参考資料
本記事の順位、記録、開催概要は「2020富士山女子駅伝公式サイト・総合結果一覧」「同大会公式・過去の記録」、名城大学公式「富士山女子駅伝で3連覇 3年連続2冠を達成」を照合して記載しました。
神楽 岳志(登山エッセイスト|富士山研究家|自然体験ストーリーテラー)
富士山旅行では、観光地だけでなく「どこで夜を過ごすか」でも旅の印象は大きく変わります。
ホテルとは少し違う時間を楽しみたいなら、富士山を望めるグランピングも候補のひとつです。
ただし、景観、食事、設備、アクセスなどは施設ごとに違うため、雰囲気だけで決めると迷いやすいところ。
そこで、富士山周辺でグランピングを探すときに知っておきたいポイントを、こちらの記事で分かりやすく整理しています。
次の富士山旅行を考えている方は、気になる施設を探す前の参考にしてみてください。
「こんな過ごし方もあるのか」と、旅の選択肢が少し広がるはずです。


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