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「富士山駅」とは?場所や都心からのアクセス方法・駅周辺でできること総まとめ

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富士山を背にした富士山駅と駅前のバスターミナルへ向かう旅行者 絶景スポット&観光情報

富士山駅は山頂ではなく、山梨県富士吉田市にある富士山北麓の交通拠点です。

東京からは特急「富士回遊」または高速バスなら乗り換えなし。駅前から富士スバルライン五合目、忍野八海、山中湖方面へ移動できます。

この記事では、2026年9月7日に富士山麓電気鉄道、富士急バス、山梨県、富士登山オフィシャルサイト、富士吉田市観光ガイドの公式情報を確認し、所要時間、運賃、乗り換え方、荷物やICカードの実務情報まで整理しました。

富士山駅はどこ?山頂や五合目にある駅ではない

富士山駅は、山梨県富士吉田市上吉田二丁目5番1号にある富士山麓電気鉄道・富士急行線の駅です。

標高は809メートル。富士山頂や富士スバルライン五合目ではなく、富士吉田市の中心市街地に位置しています。

駅の基本情報は次のとおりです。

項目 内容
駅名 富士山駅
読み方 ふじさんえき
英語表記 Mt. Fuji
所在地 山梨県富士吉田市上吉田二丁目5番1号
路線 富士山麓電気鉄道・富士急行線
駅番号 FJ16
標高 809メートル
開業日 1929年6月19日
現駅名への改称 2011年7月1日
隣駅 月江寺駅/富士急ハイランド駅

1929年の開業時は「富士吉田駅」という名称でした。2011年7月1日に「富士山駅」へ改称され、富士山北麓を代表する玄関口として、現在の役割がより明確になりました。

ただし、名前だけを見て「列車で富士山の上まで行ける」と考えるのは禁物です。吉田ルートへ向かう場合は、富士山駅で鉄道を降り、駅前から富士スバルライン五合目行きのバスへ乗り換えます。

富士山駅には、富士吉田市観光案内所、バスきっぷ売場、バスターミナル、タクシー乗り場があります。富士吉田市街、登山口、忍野八海、山中湖を結ぶ交通の結節点です。

僕は富士吉田で育ち、10代から吉田口を繰り返し歩いてきました。その経験から感じるのは、この駅が単なる「登山バスへの乗換駅」ではないということです。

駅を出れば金鳥居があり、その先には御師の町、北口本宮冨士浅間神社、吉田口登山道が続いています。富士山駅は、現代の交通と古い富士山信仰が重なる場所なのです。

富士駅・新富士駅・富士山下駅との違い

乗換案内で特に注意したいのが、似た名前を持つ駅です。

  • 富士山駅:山梨県富士吉田市。吉田ルート、忍野八海、山中湖方面の拠点
  • 富士駅:静岡県富士市。JR東海道本線と身延線が乗り入れる駅
  • 新富士駅:静岡県富士市。東海道新幹線の駅
  • 富士山下駅:群馬県桐生市にある上毛電気鉄道の駅。読み方は「ふじやました」

富士駅や新富士駅からも富士山は見えますが、富士山駅とは県も路線も異なります。

検索や予約の際は「山梨県富士吉田市」「富士急行線」「FJ16」のいずれかを確認してください。わずかな文字の違いが、旅程全体の大きな違いになります。


東京・新宿から富士山駅へ行くなら電車と高速バスのどちら?

結論からいえば、渋滞を避けて到着時刻を読みやすくしたい人は特急「富士回遊」、運賃と乗換回数を抑えたい人は高速バスが向いています。

2026年9月7日時点の代表的な移動方法は次のとおりです。

移動方法 所要時間の目安 大人片道の目安 乗換 主な条件
特急「富士回遊」 1時間51分~1時間53分 4,130円程度 なし 通常期・乗車券と指定席特急券の合計
JR中央線+富士急行線 2時間~2時間30分 2,510円から 大月駅で1回 普通列車中心。JR特急利用時は別料金
新宿発高速バス 約1時間40分から 2,200円から なし 利用便、購入方法、目的地で変動
車 約1時間30分~2時間超 高速料金・燃料代等 なし 渋滞、駐車場、マイカー規制の影響あり

表の所要時間は、2026年3月14日改正の鉄道時刻表と、2026年9月7日に表示されている富士急バス公式案内を基準にしています。

高速バスと車は、中央自動車道の渋滞によって大幅に遅れることがあります。夏休み、三連休、紅葉期は、表示される標準所要時間だけで後続予定を組まない方が安全です。

特急「富士回遊」は新宿から乗換なし

JR・富士急行線直通特急「富士回遊」は、新宿駅から富士山駅まで乗り換えずに移動できる列車です。

富士山麓電気鉄道の「特急『富士回遊』時刻表(2026年3月14日以降)」では、定期列車は毎日4往復が基本です。運転日を限定した臨時列車が加わる期間もあります。

代表的な下り列車は次のとおりです。

  • 新宿駅7時30分発、富士山駅9時23分着:1時間53分
  • 新宿駅8時30分発、富士山駅10時21分着:1時間51分
  • 新宿駅9時30分発、富士山駅11時23分着:1時間53分
  • 新宿駅10時30分発、富士山駅12時19分着:1時間49分

曜日や臨時列車の運転日によって時刻は変わるため、実際の利用日を指定して確認してください。

新宿駅から富士山駅までの大人片道は、通常期の乗車券と指定席特急券を合わせて4,130円程度が目安です。購入条件やJRの料金制度によって表示額が変わる場合があるため、最終金額は指定席券売機または予約画面で確認する必要があります。

「富士回遊」に自由席はありません。座席を指定する「指定席特急券」、または列車と利用区間のみを指定する「座席未指定券」が必要です。

座席未指定券は自由席券ではなく、指定済みの乗客が来た場合には席を移る必要があります。週末や夏山期は、座席を指定しておく方が落ち着いて移動できます。

指定席特急券は、原則として乗車日の1か月前午前10時から発売されます。JR東日本の指定席券売機、みどりの窓口、えきねっとなどが主な購入方法です。

列車は新宿―大月間で「あずさ」または「かいじ」と併結して運転され、大月駅で富士回遊の車両が切り離されます。乗客が乗り換える必要はありませんが、新宿駅で富士回遊の号車に乗ることが重要です。

大きなザックを持つ日は、数分の速さより乗換不要の価値が大きくなります。階段やホーム移動を一度減らすだけでも、登山前の体力と集中力を温存できるからです。

普通列車なら大月駅で乗り換える

運賃を抑えて鉄道で行く場合は、JR中央線で大月駅へ向かい、富士急行線へ乗り換えます。

新宿―大月間と大月―富士山間の普通運賃を合計すると、大人片道2,510円からが目安です。JR区間で「あずさ」「かいじ」などの特急を使う場合は、別途特急料金が必要になります。

大月駅から富士山駅までは、普通列車でおおむね50分から1時間です。新宿からの総所要時間は、列車の種別と接続時間を含めて2時間から2時間30分ほど見込んでください。

富士急行線では、Suica、PASMOをはじめとする全国相互利用の交通系ICカードを利用できます。大月駅の連絡改札を使う場合は、利用している乗車券とICカードの組み合わせに従って通過します。

富士山駅ではICカードへのチャージも可能です。富士山麓電気鉄道の公式案内では、富士山駅のチャージ対応時間は5時25分から22時18分とされていますが、機器や窓口の利用状況は当日に確認してください。

僕が大月駅での乗り換えに勧めたい余裕は、最低でも10~20分です。

登山用ザックやキャリーケースを持っていると、普段なら短く感じる移動も長くなります。トイレ、飲み物、乗車ホームを落ち着いて確認できる余白は、山旅の見えない装備の一つです。

高速バスは約100分、2,200円から

バスタ新宿から富士山駅方面へは、富士急バスと京王バスが共同運行する高速バスがあります。

富士急バスの「新宿駅~富士急ハイランド・河口湖駅・富士山駅・山中湖方面」公式案内では、2026年9月7日時点の標準所要時間は約100分、大人片道運賃は2,200円からです。

「から」と表記されるのは、降車地、利用便、購入方法などで運賃が異なるためです。予約画面では「富士山駅」を降車地に指定し、表示された最終金額を確認してください。

高速バスは座席指定制です。予約受付は原則として乗車日の1か月前同日から、始発出発時刻の30分前までとなっています。

乗車券は出発10分前までの購入が案内されています。予約だけを済ませ、決済や発券期限を過ぎないよう注意が必要です。

最大の利点は、乗り換えがなく、大型のザックやスーツケースを床下トランクへ預けられることです。ただし、混雑時には荷物の搭載スペースが不足する場合があります。

道路状況による遅延も考慮してください。五合目行きバスや時間指定の予定へ接続する場合は、一本早い便を選ぶほどの余裕が望ましいでしょう。

なお、新宿発の高速バスには、富士山駅方面と富士スバルライン五合目方面の別系統があります。富士山駅へ行きたいのか、五合目へ直接行きたいのかを決めてから便を選ぶと、不要な乗り換えを減らせます。


富士山駅から富士スバルライン五合目へどう行く?

富士山駅から富士スバルライン五合目までは、夏山期間の路線バスで約1時間5分、大人片道2,000円、往復3,400円です。

2026年9月7日現在、夏山ダイヤは9月10日まで運行されています。富士山駅発の上り便は6時30分から17時30分まで、おおむね1時間間隔です。

代表便の富士山駅6時30分発は、五合目へ7時35分に到着します。

下りは、五合目を7時45分から18時45分まで、おおむね1時間間隔で出発します。運行期間は2026年7月1日から9月10日までで、9月11日以降は別ダイヤとなります。

2026年7月1日改定後の運賃は次のとおりです。

  • 大人片道:2,000円
  • 小人片道:1,000円
  • 大人往復:3,400円
  • 小人往復:1,700円
  • 往復券の有効期間:購入日から2日間

往復券は、山小屋へ1泊して翌日に下山する旅程でも利用しやすい設定です。

五合目行き路線バスの乗車方法や臨時便の扱いは、当日の運行状況によって変わる可能性があります。到着後はバスきっぷ売場で乗車券と乗り場を確認し、発車時刻より早めに並んでください。

富士急バスの路線バスでは、2026年6月から全路線でSuica、PASMOなどの全国相互利用交通系ICカードに対応しています。ただし、往復券などの企画乗車券を使う場合は、売場で購入条件を確認しましょう。

五合目観光だけなら通行料はかからない

2026年の吉田ルートでは、登山道を通行する人に1人1回4,000円の通行料が必要です。

一方、富士スバルライン五合目までバスで行き、五合目周辺を観光するだけなら登山通行料はかかりません。午後2時以降も五合目観光は可能です。

バスで五合目へ行くことと、五合目から登山道へ入ることは別の手続きだと理解してください。

2026年の吉田ルート規制

山梨県側の吉田ルートでは、2026年9月7日現在、次の規制が実施されています。

  • 登山シーズン:2026年7月1日~9月10日
  • 通行料:1人1回4,000円
  • ゲート閉鎖時間:14時~翌3時
  • 1日当たりの登山者数:4,000人まで
  • 五合目で防寒具、上下セパレート式雨具、登山に適した靴などを確認

山小屋宿泊者は、ゲート閉鎖時間と人数上限の例外となります。ただし、通行予約だけで午後2時以降に入山できるわけではなく、対象時間帯には山小屋の宿泊確認が必要です。

2026年の公式案内では、事前予約の活用が推奨されています。当日手続きも可能とされていますが、上限到達時には事前予約がない人は通行できません。

通行料の予約日には、原則として五合目ゲートを通過する日を選びます。山小屋宿泊日や御来光を見る日と取り違えないようにしてください。

長年、富士山の天候を見てきた僕が最も警戒するのは、東京の気温を基準に装備を決めてしまうことです。

五合目で穏やかでも、標高を上げれば風、気温、体感は急激に変わります。規制は入山を難しくする壁ではなく、無理な登山を山の入口で止めるための安全装置だと僕は考えています。

2026年のマイカー規制

富士スバルラインでは、2026年7月3日18時から9月10日18時までマイカー規制が実施されています。

規制中は、対象となる自家用車で五合目まで上がれません。富士山パーキングに駐車し、シャトルバスまたはタクシーへ乗り換えます。

富士山駅まで車で来られることと、そのまま五合目まで走れることは別です。車を利用する場合は、高速道路料金、燃料代、駐車料金、シャトルバス代を合計して公共交通と比較してください。

悪天候や道路状況によっては、バスが途中で折り返したり運休したりすることもあります。出発当日は富士急バスと富士スバルラインの運行情報を確認する必要があります。


富士山駅で迷わないための荷物・乗換実務

富士山駅での乗り換えを円滑にする鍵は、到着後に「乗車券」「乗り場」「荷物」の三つを先に処理することです。

駅前には複数方面のバスが発着します。行先表示に「富士山」だけが見えても、五合目、忍野、山中湖、御殿場では進む方向が異なります。

バス乗り場の番号は、ダイヤ改正や臨時運行で変わる可能性があります。古い旅行記の番号を頼りにせず、当日の掲示や案内所で確認してください。

コインロッカーはどこにある?

富士吉田市観光ガイドの公式FAQでは、富士山駅のコインロッカーは次の場所にあると案内されています。

  • バスチケット売場前
  • 駅ビル「Q-STA」入口

大きなスーツケースが入る区画は数が限られます。登山期や週末は埋まる可能性があるため、ロッカー利用を前提にしたぎりぎりの旅程は避けた方がよいでしょう。

ロッカーのサイズ、料金、利用時間、空き状況は当日に確認してください。山小屋へ宿泊する場合は、日をまたいで取り出せるかも確認が必要です。

僕が大型ザックで移動するときは、五合目へ持っていかない物を先に分けます。駅前で荷物を広げ直すと乗車時間が迫り、忘れ物も増えるからです。

東京を出る前に「登山中に必要な物」「麓へ置く物」を分けておく。この小さな準備が、富士山駅での乗り換えを驚くほど静かなものにしてくれます。

鉄道と路線バスでICカードは使える?

富士急行線では、Suica、PASMOなど全国相互利用の交通系ICカードが使えます。

富士急バスの一般路線バスと観光周遊バスでも、2026年6月から全路線で全国相互利用の交通系ICカードが利用可能です。乗車時と降車時にカードリーダーへタッチします。

ただし、高速バスは事前予約・乗車券購入が基本です。また、フリークーポンや往復券はICカードで一乗車ずつ支払う方法とは異なります。

ICカードの残高は東京で確認しておくと安心です。富士山駅でチャージできても、乗り換え客が集中する時間には券売機前が混雑することがあります。

バスきっぷ売場の営業時間

富士急バスの2026年9月7日時点の案内では、富士山駅の高速バス乗車券取扱窓口は8時50分から17時までです。

営業時間外に利用する場合や、満席になりやすい高速バスへ乗る場合は、事前のインターネット予約と決済を済ませてください。

路線バスの乗車券、五合目往復券、周遊券は商品によって購入場所や取扱時間が異なります。早朝便を利用するときは、前日までに購入方法を確認しておく必要があります。


富士山駅から河口湖・忍野八海・山中湖へ行くには?

富士山駅からは、河口湖へ鉄道で約6分、忍野八海へバスで約15~25分、山中湖へ約30~50分で移動できます。

目的地が「富士五湖」としか決まっていない場合は、湖ごとに利用する駅やバスが異なることを先に理解しておきましょう。

河口湖駅は電車で約6分

富士山駅から河口湖駅までは、富士急行線で2駅です。途中に富士急ハイランド駅があり、通常の所要時間は約6分、大人片道運賃は230円です。

河口湖駅は、河口湖、西湖、鳴沢、精進湖、本栖湖方面の周遊バスが集まる拠点です。

一方、富士山駅は金鳥居、御師の町、北口本宮冨士浅間神社、忍野八海、山中湖方面へ動きやすい駅です。

つまり、河口湖駅は湖畔観光の玄関、富士山駅は富士吉田と吉田口文化の玄関と考えると選びやすくなります。

忍野八海はバスで約15~25分

富士山駅から忍野八海へは、内野、平野方面などへ向かう路線バスや、富士吉田・忍野・山中湖周遊バス「ふじっ湖号」を利用できます。

利用便と降車停留所によって異なりますが、所要時間は約15~25分です。

「忍野八海入口」と「忍野八海(大橋)」では降りる場所が異なります。見学したい池、その後に乗るバス、帰りの停留所まで確認して選んでください。

普通運賃は基準停留所によって異なり、450円前後が目安です。正確な金額は富士急バス公式の停留所間運賃または乗車時の表示で確認してください。

忍野八海だけを往復するなら普通運賃、山中湖や花の都公園まで巡るなら、2日間利用できる周遊券が候補になります。

山中湖は停留所を指定して調べる

山中湖は湖岸が広く、「山中湖まで」と検索するだけでは正確な所要時間を判断できません。

2026年8月に確認された普通運賃と所要時間の目安は次のとおりです。

行先の目安 所要時間 大人片道運賃の目安
ホテルマウント富士入口 約30分 570円
山中湖旭日丘 約35~45分 740円
平野 約45~50分 910円

運賃は乗車停留所、経由便、改定によって変わる可能性があります。2026年9月7日に旅行する場合も、乗車前に最新の公式運賃を確認してください。

宿泊施設や観光地を探すときは、「山中湖」ではなく「旭日丘」「平野」「花の都公園」など、実際に利用する停留所名まで指定するのがコツです。

※画像はAIによるイメージ

駅周辺で2~3時間ある場合

乗り換えに数時間の余裕があるなら、富士山駅周辺を歩く選択肢があります。

金鳥居は駅から徒歩約5分です。鳥居越しに富士山を望める場所ですが、現在も車と住民が行き交う生活道路であるため、車道へ出て撮影してはいけません。

北口本宮冨士浅間神社は、駅から約1.6キロメートル、徒歩約20分です。バスなら「浅間神社前」で下車します。

同社は吉田口登山道の起点であり、富士山信仰を理解するうえで欠かせない場所です。駅から神社までの道には、登拝者を迎えた御師の町の記憶が残っています。

おすすめは、富士山駅から金鳥居、御師の町、北口本宮冨士浅間神社へ進み、その後はバスで忍野八海方面へ抜ける旅程です。

往路と復路で同じ駅へ戻らず、富士山駅から入り、河口湖駅から帰る方法もあります。これは移動の重複を減らしながら、信仰の町と湖畔の景観を一度に結べる旅です。


富士山駅へのアクセスをどう組み立てるべきか

ここからは僕の私見です。

富士山駅への行き方は、単純な所要時間や運賃だけで決めるべきではありません。到着後に何をするかによって、最適な交通手段が変わるからです。

五合目行きの朝便へ確実につなぎたいなら、前日に富士吉田や河口湖へ入り、翌朝に移動する方が安定します。東京からの始発便に近い交通を使っても、事故や遅延が起きれば計画全体が崩れます。

日帰り観光なら、高速バスの安さと直通性が魅力です。ただし、帰りの中央自動車道が混雑する時間帯まで考える必要があります。

時間を読みやすくしたい人、列車内で休みたい人、大型ザックを持って階段移動を減らしたい人には富士回遊が合います。

費用を抑えたい人、途中の大月で休憩を取りたい人、時刻の選択肢を広げたい人には普通列車の乗り継ぎが向いています。

僕が重要だと考えるのは、富士山駅を「通過点」にしすぎないことです。

登山者が安全情報を確認し、観光客が富士山信仰を知り、地域の暮らしへ静かに入っていく。富士山駅には、人を運ぶだけでなく、山との向き合い方を整える入口としての価値があります。

今後は、鉄道、登山バス、通行予約、山小屋、気象、装備の情報が、さらに一体的に案内されることが望まれます。とりわけ海外旅行者にとっては、「五合目観光」と「登山」の制度の違いを理解できる多言語案内が重要です。

富士山は近くに見えても、雲、風、交通、規制によって、昨日と同じ顔を見せるとは限りません。

霧に隠れる富士は、人の心の迷いに似ています。だからこそ、速さだけでなく余白を持って近づくことが、よい富士山旅行につながると僕は考えています。


まとめ

富士山駅は、山梨県富士吉田市にある標高809メートルの鉄道駅です。富士山頂や五合目にある駅ではありません。

新宿からは、特急「富士回遊」で約1時間50分、通常期の大人片道は4,130円程度が目安です。高速バスは約100分、2,200円からで、道路状況により遅れる可能性があります。

富士山駅から富士スバルライン五合目へは、2026年9月10日まで夏山バスが運行されています。所要時間は約1時間5分、大人片道2,000円、往復3,400円です。

2026年9月7日現在、吉田ルートでは4,000円の通行料、14時から翌3時までのゲート閉鎖、1日4,000人の上限が設けられています。ただし、五合目観光だけなら登山通行料はかかりません。

運賃、時刻、乗り場、規制は変更されることがあります。旅行当日は、鉄道とバスの公式運行情報、富士登山オフィシャルサイト、山梨県の案内を確認してください。


よくある質問

富士山駅でSuicaやPASMOは使えますか?

富士急行線と富士急バスの一般路線・観光周遊バスでは、Suica、PASMOなどの全国相互利用交通系ICカードを使えます。高速バスや企画乗車券は購入方法が異なるため、予約画面や売場で確認してください。

富士山駅から五合目行きバスは予約が必要ですか?

新宿発の高速バスは座席指定制ですが、富士山駅から五合目へ向かう路線バスは取扱いが異なります。夏山期は混雑するため、当日の運行状況、乗車券の購入方法、乗り場を富士急バス公式案内または駅前売場で確認してください。

富士山駅にコインロッカーはありますか?

富士吉田市観光ガイドでは、バスチケット売場前と駅ビルQ-STA入口にコインロッカーがあると案内されています。サイズ、料金、空き状況、日をまたぐ利用条件は現地で確認してください。

神楽 岳志(かぐら・たけし)

登山エッセイスト|富士山研究家|自然体験ストーリーテラー

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